「モノがあふれている時代」といわれて久しいですね。
お店に並んだ商品は、どれも最低限の品質をクリアしているように思います。
質が悪い商品は買ってもらえませんので当然と言えば当然ですが、世の中にある商品(モノでもサービスでも)はその「最低限の品質」をクリアしているということなんですね。
例えば食品なら、「安全」「おいしい」は当然で、そのうえでどんな特徴があるかが選ばれるポイントになってきます。
「健康にいい」「腹持ちがいい」「太りにくい」などのプラスアルファの特徴があれば、競合する他の商品との違いが生まれて選んでもらいやすくなります。
ここで気をつけたいのが、特徴を出して差別化したとき、結果的に選んでくれるお客様のことも絞り込んでいる(絞り込まざるをえない)、ということです。
「特徴」は欲しい人にとってみれば魅力的な要素ですが、関心がない人には邪魔・ムダなものということです。
どちらかを立てればどちらかをあきらめることになってしまいます。
万人受けする商品は、「目立つ特徴がない商品」ということで、それを広くたくさんの人に知ってもらうことはとてもむずかしい時代です。
インターネットが普及した現在、お客様は簡単に商品やサービスの比較ができるようになっています。
すべてにおいて平均点前後のオールマイティな商品は、それ以上の特徴がなければ必ず価格競争になってしまい、提供側はとても苦しくなりますし、結果的には体力のある大手企業が残っていくことになるでしょう。
「どんなことでもそこそこできます」という特徴しかない場合は、いずれ苦しい状況になりますので、早急に特徴づくりを検討すべきでしょう。
特徴をつくるのは簡単なことではありませんが、競合がまだ手をつけていない領域がみつかれば、先行してノウハウを貯めることができ、有利に戦うことができるようになります。
「選ばれるための価値(特徴)」をつくるための第一歩は、お客さまについて考えることです。
お客さまがあなたの商品にどんな価値を感じているのでしょうか。特定のお客さまに選ばれるためには、その価値を最大化することが近道です。